倉敷鳥インフル 17万羽処分完了 岡山県、高病原性ウイルス検出

殺処分を終え、鶏舎で進められている防疫作業=1日(岡山県提供)

 倉敷市の養鶏場で発生した鳥インフルエンザで、岡山県は1日、家畜伝染病予防法に基づく採卵鶏約17万羽の殺処分が完了したと発表した。国の遺伝子解析で検出されたウイルスは高病原性の「H5N1亜型」と判明。県は養鶏場の防疫措置を本格化させており、11月下旬までに順次、周辺農場に対する鶏などの搬出・移動制限を解除する。

 殺処分は10月28日朝から、陸上自衛隊や倉敷、笠岡、井原市などの協力を得て延べ約2500人が交代しながら24時間態勢で進め、1日午前1時24分に終了した。養鶏場の作業スペースが限られることなどから時間を要し、30日としていた当初予定からずれ込んだ。

 殺処分した鶏は倉敷、岡山市の焼却場計3カ所で焼却を進めており、7日ごろの終了を目指す。H5N1亜型は同じ日に鳥インフルが確認された北海道厚真町の鶏からも検出された。

 岡山県は鶏舎の消毒や餌の処分といった防疫措置を4日までに完了させる方針。半径3~10キロ圏内の6農場の搬出制限を19日、3キロ圏内2農場の移動制限を25日にそれぞれ解除したいとしている。

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