北浦住民「生活の足に」 乗り合いタクシー運行

出発式で試走する乗り合いタクシー

 宮崎県延岡市は1日、同市北浦町で住民の希望する場所で乗り降りできる「オンデマンド型」の乗り合いタクシー運行を始めた。小型タクシー2台が平日に町内を運行。高齢者をはじめとした住民の「生活の足」として、買い物や通院などの利便性向上が期待される。
 出発式は同日、北浦臨海パーク駐車場であり、読谷山洋司市長が「きめ細やかな公共交通サービスが必要。気軽に利用してもらいたい」とあいさつ。北浦地区区長会長の松本義文さん(69)は「希望する時間に近くまで迎えに来てくれて非常に便利。住民に周知して利用を促したい」と話していた。
 乗り合いタクシーは、事前登録した北浦町在住の市民が利用できる。電話かインターネットで予約。町内に設けた90の停留所か、利用者が登録した「自宅前」といった場所で乗り降りできる。運賃は1人片道300円(小学生や障害者は150円、未就学児は無料)。
 運行事業は本年度、内閣府のデジタル田園都市国家構想推進交付金の採択を受けており、事業費の一部が補助される。交付は本年度だけだが、市は来年度以降も事業を継続する方針。

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