サトウ食品(新潟市東区)の「サトウのごはん」が好調、同商品の生産体制を強化

サトウ食品本社(新潟市東区)

サトウ食品株式会社(新潟市東区)は10月31日、同社の商品「サトウのごはん」のより安定的な増産に注力するため、生産体制を強化することを決定したと発表した。

「サトウのごはん」の2021年度売上高は253億97百万円であり、2019年度との比較では20.8%増と大幅に伸長。直近の2022年度第1四半期についても、56億8,600百円(前年同期比14.0%)と過去最高の実績となった。

この10年間で主食用米の需要は約90%と下降しているが、同期間比較での同社売上高推移は約2倍、主力商品5食パックは2.6倍となっており、その伸長はサトウ食品にとっても想定を遥かに上回る急伸長となっているという。

急伸長の要因として同社は、パックごはん内での圧倒的なブランドを確立したことや、家庭内での調理ニーズも多様化し、パックごはんが困ったときのお助け食品ではなく「主食」というポジションに変化していることを挙げる。なお、パックごはん市場全体は、農水省より公表した無菌包装米飯の2021年の生産量は20万6,000トンとなり、2019年と比較すると12.8% 増加している。

サトウ食品は今後、予想以上の需要の拡大から「サトウのごはん」が品薄状態のため、より生産の効率化に取り組み、商品ラインナップの整理や一部商品を休売するなどして、主力商品を中心とした生産体制強化に向けて取り組んでいく。

将来的に拡大し続ける需要に対応すべく、約45億円を投じて同社のパックごはん専用工場である聖籠ファクトリー(新潟県聖籠町)に新たな生産ラインを増設し、2024年の稼働時には年間4億食の生産能力でより多くの「サトウのごはん」を届けていく方針だという。

サトウのごはん売上高の推移 報道資料より

サトウのごはん 生産能力推移 報道資料より

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