樹齢100年の大木 大半が伐採へ 神奈川・三浦の市民センター跡地

新しい施設を建設するため伐採される予定の巨木=南下浦市民センター跡地

 10月に閉館した南下浦市民センター(三浦市南下浦町上宮田)敷地内にそびえる樹木の大半が近く伐採される。跡地に子育て賃貸住宅などを備えた施設を建設するためで、市の保護樹木に指定されているクスノキ3本だけを保存する。市民からは「地元のシンボル的な樹木だけにもったいない」と惜しむ声が出ている。

 同センター用地には、クスノキや桜、イチョウなど大小約20本の樹木がある。特に、クスノキは保護樹木の他にも大木が多い。

 市環境課によると、3本のクスノキは2001年に保護樹木に指定された。当時で樹齢は80年を超え、大きなものは高さ20メートル、幹回り3.8メートルに及んだ。

 かつての南下浦村立尋常高等小学校の子どもたちが校庭のクスノキから採取した種を苗木まで育て、道路際に植えたという由来も指定の理由だった。その他のクスノキも同程度の大きさで、正確な樹齢は不明だが100年前後とみられている。

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