ウインターカップ県予選 バスケットボール女子 守備強化が実り、圧勝した大分 【大分県】

第75回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)県予選

10月30日 ダイハツ九州アリーナ

女子決勝 大分 101 - 48 中津北

全国高校総体に続き、今年2度目の全国大会への切符を手に入れた大分。決勝戦では高いシュート力を誇る中津北に対し、強化してきた守備でシュートチャンスを徹底的に封印した。ボールを持つ選手にダブルチーム(2人でマークすること)でプレッシャーを与え続け、パスカットから速攻という持ち味が見事にはまった。強度の高い守備から攻撃を仕掛ける中津北の粘りに流れを変えられそうな場面もあったが、冷静な判断で流れを止めて得点を量産した。ゲームキャプテンの梶西未知(3年)を軸に、緒方梨乃(2年)の得点力、渡辺亜衣(3年)のリバウンド、岐津桜華(同)の3点シュートなど、個々の技術を最大限に発揮。圧倒的な得点差をつけて優勝を飾った。

「いろんな場面を想定して練習を重ねてきた。思った以上に頑張ってくれたから、勝ち切ることができた」と目に涙を浮かべながらも笑顔の楠本哲二監督。昨年との違いは、「戦術に関して、梶西を中心に意見を出せるようになったこと」。選手同士の活発なコミュニケーションによって、大きく崩れることがなくなったという。「個人技で勝つバスケ」から、「一つになって戦うバスケ」への変化が勝因だといえそうだ。

全国では、「サイズがない分、巧みなプレーでノーマークをつくり、イージーショットを着実に決めていきたい」(楠本監督)と確実に勝利を積み重ねる覚悟だ。2度目のウインターカップでの挑戦が始まる。

試合をコントロールした梶西未知

喜びの声!声!声!

梶西未知(3年)

「優勝するために頑張ってきたからうれしい。パスワークでディフェンスを翻弄(ほんろう)できたし、マッチアップディフェンスの練習の成果も出せた。全国では思うようにリバウンドが取れないと思うし、1対1のスピードもさらに速くなるので、一人一人が強くなってウインターカップベスト8を目指したい」

渡辺亜衣(3年)

「速攻や3ポイントで得点を重ねられて良かった。ディフェンスはコミュニケーション不足を解消できて、カバーやダブルチームがうまくできた。全国ではイージーショットミスを抑えてシュート率を上げたい。流れが悪くなったときも今日のように声を出して、自分たちのペースで試合を展開したい」

岐津桜華(3年)

「県高校総体ではディフェンスが悪くて持ち味の速攻が出せなかったが、今大会はディフェンスから流れをつくって自分たちのペースに持ち込めた。コートもベンチも声を出すことで流れが良くなったので、全国でもみんなで声を出して、足りないところを補い合えるチームになって戦いたい」

2年連続2度目のウインターカップに出場する

(黒木ゆか)

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