自力優勝は2台のGT-RとBRZのみ。GT300チャンピオン候補のタイトル獲得条件/スーパーGT第8戦もてぎ

 4月16日に開幕した2022年シーズンのスーパーGTは、11月5〜6日にモビリティリゾートもてぎで開催される第8戦『MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL』で最終戦を迎える。シリーズチャンピオン決定の舞台となる第8戦もてぎを直前に控え、ここではGT300クラスのタイトル獲得の可能性を残す6台の、それぞれのドライバーズタイトル獲得条件をみてみよう。

 ランキングトップの56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)と、ランキング2位の61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)の上位2台は優勝(20ポイント獲得)すれば、他車の順位に関わらず自力でのシリーズタイトル獲得となる。ランキング3位で続く10号車TANAX GAINER GT-R(大草りき)はポール・トゥ・ウイン(21ポイント獲得)でのみ自力タイトル獲得という状況だ。

 また、61号車は8位もしくはP.P+9位(3ポイント獲得)以上、10号車大草は5位もしくはP.P+6位(6ポイント獲得)以上が逆転タイトル獲得への最低条件だ。

 自力タイトルのチャンスはないが、37ポイント獲得でランキング5位に続く52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT(川合孝汰)は、2位(15ポイント獲得)以上に入った上で、ライバルの順位次第となる。

 そして、ランキング7位の11号車GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍)と、ランキング8位の65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)は優勝が大逆転へ向けた最低条件だ。

 第8戦は大会特別規則書の第18条により、決勝レース中に1回のタイヤ4本交換が義務付けられることとなった。これにより、これまでGT300で広く見られたタイヤ無交換、タイヤ2輪交換といった作戦は封じられることとなった。これはタイヤにやさしいGTA-GT300勢にとっては痛手となるかもしれない。

 タイトル争いの主役は2台のGT-RとBRZに違いない。しかし、そんな予想を覆すミラクルがたびたび起きるのも、27台もの車両が参戦するGT300クラスの魅力でもある。見どころの尽きない第8戦『MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL』は、記録、そして記憶に残る一戦となりそうだ。

■GT300クラス第8戦もてぎ終了後の獲得見込みポイント表(編集部集計)

順位 獲得Pt. 藤波&オリベイラ 井口&山内 大草りき 川合孝汰 安田&石川 蒲生&篠原

P.P.+優勝 21 73 70.5 67 58 56 54

優勝 20 72 69.5 66 57 55 53

P.P.+2位 16 68 65.5 62 53 51 49

2位 15 67 64.5 61 52 50 48

P.P.+3位 12 64 61.5 58 49 47 45

3位 11 63 60.5 57 48 46 44

P.P.+4位 9 61 58.5 55 46 44 42

4位 8 60 57.5 54 45 43 41

P.P.+5位 7 59 56.5 53 44 42 40

5位 6 58 55.5 52 43 41 39

6位 5 57 54.5 51 42 40 38

7位 4 56 53.5 50 41 39 37

8位 3 55 52.5 49 40 38 36

9位 2 54 51.5 48 39 37 35

10位 1 53 50.5 47 38 36 34

11位以下 0 52 49.5 46 37 35 33

※赤:自力タイトル獲得/黒:他車の獲得ポイント次第でタイトルの可能性有り/青:タイトル獲得の可能性消失
※ランキング4位の10号車富田竜一郎、ランキング6位の52号車吉田広樹はそれぞれ1戦を欠場し、チームメイトとポイント差が生じているためドライバーズタイトルの可能性はない

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