テロや暴動、そのときどう動く 陸自と栃木県警が共同実動訓練

訓練に参加する警察官と自衛隊員=2日午後0時50分、宇都宮市茂原1丁目

 陸上自衛隊と県警は2日、宇都宮市茂原1丁目の陸自宇都宮駐屯地で共同実動訓練を行った。強力な武器を持った武装工作員が国内に侵入し自衛隊に治安出動命令が出たとの想定で、互いの役割を確認した。

 訓練には同駐屯地の第12特科隊員や県警警備2課、機動隊など計約180人が参加。現場に自衛隊員らを輸送する訓練では、赤色灯を点灯させたパトカーが陸自の車両などを先導し、駐屯地の周囲約5キロを走行した。武装した不審者に対応する共同訓練は非公開とし、2時間ほど実施した。

 第12特科隊の金子大夏(かねこだいな)1等陸尉は「訓練を通じて、自衛隊と警察それぞれの特性と機能の違いについて理解が深まった」と話した。

 治安出動はテロ対処や暴動鎮圧などの非常時を想定している。実際に出動命令が発令されたことはない。

宇都宮駐屯地の周辺を走行する警察車両と自衛隊車両=2日午後1時30分、宇都宮市茂原1丁目
自衛隊の車両を先導して宇都宮駐屯地から出るパトカー=2日午後1時30分、宇都宮市茂原1丁目

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