岡山・矢掛で干し柿の生産ピーク ハウスで秋の日差し浴びる

陽光をたっぷり浴びて甘みを蓄える干し柿

 岡山県矢掛町小田の山ノ上地区で、特産・干し柿の生産がピークを迎えた。色鮮やかな柿の実がビニールハウスの中に整然とつるされ、秋の優しい日差しを浴びて甘みをじっくりと蓄えている。

 地区の標高は約200メートル。霧の発生が少ないことから、明治期から干し柿の生産が盛ん。現在は農事組合法人・山ノ上干柿組合が中心となって手がけており、10月下旬から西条柿の皮むきやひもでつるす作業を始めた。

 柿の実は組合加工場に併設されたハウスの中で約40日間干して完成させる。今季は例年並みの約5万個の生産を予定しており、今月下旬から年末年始の贈答用などとして県内外に出荷する。

 組合の山岡威代表理事(74)は「天候に恵まれており、良い干し柿ができそう。天然の甘みを味わってほしい」と話している。

© 株式会社山陽新聞社