光が織りなす幻想美 湯河原の芸術家、横浜のそごう美術館で初の大規模個展 12日から

発泡断熱材を使った光彫り作家のゆるかわふうさん=湯河原町宮上

 建築物に使われる発泡断熱材に光を当ててアートを浮かび上がらせる湯河原町の「光彫り作家」ゆるかわふうさん(42)が、12日から横浜のそごう美術館(横浜市西区)で県内初の大規模展覧会を開く。海や空を思わせる青色の濃淡で幻想的な動物や風景画を描く「光彫り」は、ゆるかわさんが学生時代に生み出した世界初の技法で「実物でないと伝わらない光の美しさをぜひ見て」と意気込んでいる。

 明るい室内では淡泊に見える作品が、暗闇で発光ダイオード(LED)ライトを当てた瞬間に奥行きを増して光り輝く。展覧会「光の芸術家ゆるかわふうの世界 宇宙(そら)の記憶」では、2015年以降に制作した約30点を、テーマごとの3構成に分けて展示する。夜の横浜港から見えるクルーズ船を捉えた新作「I’m flying」などが見どころだ。

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