三笘薫だけじゃない!「奇妙な背番号9」を背負った9人の選手

今ワールドカップに臨む日本代表選手26名の背番号が発表になった。

話題になったのは、三笘薫の9番。背番号9はセンターフォワードタイプの番号であり、ウィンガーである三笘にはやや違和感がある。

ここでは、奇妙な9番だった選手たちをまとめてみる。

ガビ(スペイン代表)

今W杯で日本と戦うスペインの至宝。

チャビ監督とルイス・エンリケ監督から天才と絶賛され、2022年度の若手版バロンドールを授与された18歳の神童MFだ。

昨年10月、スペイン史上最年少となる17歳と61日で代表デビューしたが、その時からなぜか9番を着用。

スペインのエースFWは7番を背負うことが多く、アルバロ・モラタもそちらを好んでいる。なお、バルセロナでは、メッシもつけた30番を背負っている。

イバン・デラペーニャ

ガビと同じくバルセロナのカンテラが生み出した天才MF。

チームメイトだった元祖ロナウドが神パサーとして絶賛したことでも知られる。

タイプ的には10番だったが、中村俊輔ともプレーしたエスパニョールでは、長年にわたって9番をつけ続けた。

ペドロ(ラツィオ)

彼もまたバルセロナで育成されたスペイン代表。

高機能のウィングストライカーとしてバルサの主力に成長すると、2010年W杯ではイニエスタらとともにスペインの優勝に貢献した。

身長は160cm台で三笘と同じくウィンガーながら、現在所属するラツィオでは9番を背負っている。その前に所属していたローマでは11番だった。

ノリート

彼もまたバルセロナでプレーした元スペイン代表FW。

小気味好いドリブルと優れたパスセンス、絶えず動き回りスペースを作り出す動きで活躍した。

セルタで左ウィングとして覚醒すると、マンチェスター・シティに移籍。CFではなかったが、自ら9番を選んだ。

当時、「いくつかの番号を選べたが、そのなかに9があった。バルサBやベンフィカでもつけたことがあったし、相性がよかった。好きな番号だし、だからこれにした」と話しており、現在所属するイビサでも9番をつけている。

ホセ・アントニオ・レジェス

彼もまたスペイン代表でプレーしたレフティウィング。

セビージャでリーガを席巻する大暴れを見せると、アーセナルに引き抜かれ、9番を託された。

CFではなかったが、その後、エスパニョールやコルドバでもこの番号をつけている。

2019年、自動車事故で死去。享年35歳だった。

アドナン・ヤヌザイ

かつてマンチェスター・ユナイテッドで神童として期待されていたベルギー代表レフティ。

彼もウィンガーだったが、香川真司と再会したドルトムントでは背番号9を託された。だが、計12試合でわずか518分しかプレーせずに、半年でチームを去っている(ローン打ち切り)。

なお、セビージャに所属する現在は11番を着用。

クリアコス・パパドプロス

内田篤人や酒井高徳ともプレーしたギリシャ人DF。

熱さと体を張る守備が売りの「無骨なストッパー」だったが、ハンブルガーSVでは、なぜか9番をつけた。

カリト・ブーラルーズ(元オランダ代表DF)

完全に守備の人だったが、チェルシーではなぜか9番をつけた。本人はその理由をこう説明している。

「トップチームのストライカーになるのが夢だったから『これなら強制的にできるかも』と思ったよ。

冗談さ、移籍したのが本当にギリギリだったので、リーグ戦はすでに始まっていた。

契約したのはボロ戦の2日前で、試合出場が認められたのは前日。

番号を選ばなくてはいけなかったんだけど、クラブのキットマンが最初に提示したのは9番だった。その次は45番、47番…。

『こんな番号でプレーしたくないな』と思ったので、『OK、9番をくれ』と言ったんだよ」

「試合当日、ホテルで彼(モウリーニョ監督)からなぜ9番にしたのか聞かれた。

47番とか49番でプレーしたくなかったからと伝えて、『分かりますよね?』と聞いたら、『だが、2番も空いてたぞ』と言われてしまった。

『なんてこった』と思ったよ。キットマンが僕を騙したのかもね」

同じように1年でブルーズを去ったスティーヴ・シドウェルも守備的MFながら9番を着けた。

クリスティアーノ・ロナウド

いまや背番号7が代名詞になった生けるレジェンド。

プロデビューしたスポルティングでは28番だったが、10代で引き抜かれたマンチェスター・ユナイテッドでは、いきなり伝統の7番を託された。

2009年に移籍したレアル・マドリーでは、同じく7番を愛用したラウールが君臨していたため、9番を背負うことに。かなりの違和感があったが、ラウールが退団した2年目以降は7番をつけている。

2021年に復帰したユナイテッドでは、エディンソン・カバーニが7番をつけていたが、ロナウドのためにプレミアリーグのルールが変更され、7番を背負えることになった(カバーニは21番に変更)。

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なお、ロナウドが背番号7ではなかったシーズンはスポルティング時代とレアル1年目だけである。

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