全国高校サッカー県予選 攻守で総合力の高さが際立った大分が3年ぶりの歓喜 【大分県】

第101回全国高校サッカー選手権大会県予選

11月5日 昭和電工ドーム大分

決勝 大分3-0大分南

10月8日に始まった全国高校サッカー選手権の県予選は11月5日に決勝戦が行われ、大分が大分南を3-0で下し、3年ぶり12回目の優勝となった。キャプテンの吉川獅子心(3年)は、「県内で優勝することが当たり前だと思っていたが、結果が出ずに悔しい思いをしてきた。優勝できたのはうれしいが、全国で勝つ目標は変わっていない。選手権に向けていい準備をしたい」と喜びをかみしめつつ、次の目標を見据えた。

準決勝までの4試合を41得点2失点と、圧倒的な攻撃力で勝ち上がった大分は、決勝でも自慢のパスワークで相手を翻弄(ほんろう)し、得点を重ねた。序盤からボールを保持する時間が続き、主導権を握るとペナルティーエリアに侵入してシュートを放つ。攻撃的な姿勢が実を結んだのは前半30分。長尾浩希(3年)が今田昴輝(同)とのパス交換から、コースを狙ったシュートを放ち先制する。

今大会11得点で得点王となった青山京志郎

後半は、同点ゴールを目指して前がかりになる大分南の勢いに圧倒される場面はあったが、GK佐藤隼(3年)の好セーブなどで得点を与えなかった。小野正和監督は「後半はピンチもあったがGKを中心に崩れなかった」と集中力が途切れなかった守備陣をたたえた。守備陣の踏ん張りに攻撃陣が応えたのが、試合終了間際のアディショナルタイム。青山京志郎(同)がDF3人に囲まれながらも個人技の高さを生かし、今大会11点目となる追加点を奪うと、さらに佐藤翼(同)が3点目を奪い、大分が終了のホイッスルとともに歓喜の叫びを上げた。

「得点が入らない時間帯が続いたが、最後まで焦らずに試合を進めた。延長戦を含めてプランは考えていたが、交代選手を含めて層の厚さでウチに分があった」と小野監督は勝因を語る。大会を通して攻撃的なスタイルを貫き、守備は大きく崩されることなく安定した戦いを見せた。大分の総合力の高さが際立った。

3年ぶりの優勝となった大分

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS