コロナ感染者千人超続く ワクチン接種は低調 福田知事、防止対策や接種訴え

栃木県庁

 栃木県の福田富一(ふくだとみかず)知事は9日の定例記者会見で、県内で新型コロナウイルスの新規感染者が千人を超える日が続く現状について「感染拡大傾向にあり、このまま第8波に入ることを懸念している」との認識を示した。

 直近1週間(3~9日)に発表された感染者数は計7116人で、前週の1.3倍、前々週の2倍に当たる。病床使用率も増加に転じ、8日時点で28.1%と30%に迫っている。

 一方、ワクチンの接種状況は低調。9月下旬から始まったオミクロン株対応ワクチンの接種率は9.82%にとどまる。また、3月から始まった5~11歳対象の小児ワクチン接種は3割程度と伸び悩んでいる。

 直近1週間の感染者のうち、10歳未満は921人、10代は1422人で、全体の33%を占める。コロナの影響で休校や学年、学級休業となった県内公立学校は直近2週間で3倍となっている。

 福田知事はオミクロン株対応や小児用、乳幼児用ワクチンの接種の検討を呼びかけ、「冬に向けてこの夏を上回る感染拡大が生じ、インフルエンザとの同時流行もあるとされている。マスク着用や換気など基本的な感染防止対策に加え、都道府県をまたぐ移動では感染リスクの高い行動を控えてほしい」と訴えた。

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