【9日】長崎県内560人コロナ感染 前週の同じ曜日を25人上回る

新型コロナウイルス感染者の入院状況(8日午後7時現在)

 長崎県は9日、県内で新たに560人の新型コロナウイルス感染者を確認したと発表した。長崎市の民間高齢者福祉施設で8人(利用者5、職員3)のクラスター(感染者集団)が発生した。
 新規感染者は前週の同じ曜日を25人上回った。大石賢吾知事は定例会見で、直近1週間の感染者数が前週の約1.2倍の3163人に上り、増加傾向にあると説明。季節性インフルエンザとの同時流行が懸念されるとして、感染防止策への協力やインフルエンザワクチンを含めた予防接種を求めた。
 県は同時流行で医療体制が逼迫(ひっぱく)しないよう準備を進めている。県内約600の診療・検査医療機関のうち、県の受診・相談センターが県民に案内できる同機関が先月末時点で従来の約4割から6割弱に増加した。同機関の中にはかかりつけ患者を優先するため、同センターによる案内を受けていないところがあるという。
 9日発表の新規感染者数を年代別で見ると、10代が105人で最多。▽40代98人▽50代74人▽30代72人▽20代67人▽10歳未満66人の順で多かった。重症化リスクが高いとされる60歳以上は計78人だった。
 県は、観光需要の高まりで、長崎医療圏の宿泊療養施設のうち1施設の借り上げが終了すると発表した。同医療圏の確保室数は10日から2施設112室(132減)に、県全体で626室になる。本土地区で500室を確保しており、県は広域的な運用で入所者に対応できるとしている。
 佐世保市は、米海軍佐世保基地で8日に新たに基地関係者(軍人、軍属ら)5人の感染を確認したと発表した。


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