皆既月食は雨雲の向こう 星のふるさと館で観望会 電子観望で天王星撮影

 地球の影が月を覆い隠す皆既月食と、天王星が月の陰に隠れる天王星食が8日夜、国内各地で観測された。皆既月食中に惑星食が起こるのは442年ぶり。上越清里星のふるさと館(清里区青柳)では観望会が行われ、非常に珍しい天体ショーを見ようと、市民が訪れた。

部分食状態の月の陰から天王星が出現(上越清里星のふるさと館提供、8日午後9時29分、7・5センチ鏡に取り付けたカメラで撮影)

 同館は観測ドームに設置されている有効径7・5センチの望遠鏡にCMOS(シーモス)カメラを取り付け、観測画像を大画面に映す「電子観望」を実施。プラネタリウムでは今回の皆既月食と天王星食を短時間で再現する特別番組を上映した。

プラネタリウムで特別番組を上映。皆既月食で暗い赤銅色になった月などを再現

 同日夜は延べ45人が来館。部分食が始まった午後6時9分ごろや皆既食が始まった同7時16分ごろは空が雨雲に覆われ、月を見ることはできず。「楽しみだったので残念。次は見たい」(新井南小1年、堀川久斗君)など、惜しむ声が上がった。
 皆既食が終わり、部分食状態となった午後9時以降、雲の合間から月が見える状態に。電子観望で月の陰から天王星が出現したところの撮影に成功した。

© 株式会社上越タイムス社