後を絶たない特殊詐欺被害を防ごうと、岡山工業高(岡山市北区伊福町)デザイン科と岡山西署が連携し、啓発漫画「特殊詐欺被害にあわないために」(B5判、18ページ)を作った。手口を分かりやすく紹介し、「うまい話には気を付けて」と呼びかけている。
「宝くじの当せん番号を知る権利があなたに当たりました」
企業をかたる人物から突然、電話がかかってきた男性。最初は怪しんだものの「当社のデータ分析は確実」「1億円を受け取るまで番号を提供する」と言葉巧みに「登録料」などを払うよう誘導され、数百万円をだまし取られた…。特殊詐欺類型の一つ「ギャンブル詐欺」の手口を描いた漫画の一場面だ。
他にも虚偽の株購入を勧める「金融商品詐欺」、異性の紹介を口実に金をだまし取る「交際あっせん詐欺」、架空の未払い料金を求める「架空請求詐欺」など被害の多い手口8種類を紹介している。
同署から「防犯広報大使」を委嘱された同科の1、2年生有志計15人が同署の依頼で約3カ月かけて完成させた。4千部製作し、10月上旬から同署ボランティアを通じて市内で配布しているほか、県警の公式ツイッターでも閲覧できる。
同科と同署が連携した啓発漫画は、青少年の犯罪抑止をテーマにした昨年に続き2作目。2年女子(16)は「幅広い年代の人に読んでほしい」と話している。