イオン「ブラックフライデー」対象1400品目 店舗限定でフライングセールも

物価高で困窮する消費者を応援しようと、東京都内のスーパーで「ブラックフライデー」のセールが始まります。

大手スーパーのイオンで11月18日から始まる「ブラックフライデー」セールを前に、品川区の「イオンスタイル品川シーサイド」では一足先に17日にフライングセールが行われました。この店舗では18日までの2日間限定で、野菜と果物の詰め放題を実施しています。来店客は「すごくいいと思う。楽しみもあって、活気があるように感じる」「値上がり方は結構激しい。来年も値上がりするという話も聞くから、できればセールが時々あればいいなと思う」などと話していました。

イオンは今年、電気代高騰に備え、省エネ家電や温かい寝具などを取りそろえるなど、お値打ち価格の商品をおよそ1400品目用意しています。さらに円安の影響を受けにくい国産の商品、例えば黒毛和牛や真鯛の刺し身などが手頃な価格で提供されます。イオンリテール・営業企画本部の伊藤竜也本部長は「より安くより品質のいい物をというニーズが高まっているので、お値打ちで品質のいい物を買っていただき、年末商戦・年始商戦に向けて消費が盛り上がることを期待している」と話しています。

イオンのブラックフライデー・セールは11月18日から27日までの10日間開催されます。

<ブラックだけじゃない お得なフライデーセール>

番組でも連日お伝えしている「ブラックフライデー」とは、もともとアメリカで生まれたセールの呼び名で、アメリカの「感謝祭の翌日に当たる11月の第4金曜日」を指します。この日に小売業界が一斉に商品を値下げし「黒字の金曜日」になることがブラックフライデーの名前の由来とされています。アメリカの年末商戦の本格的な到来を告げるイベントで、近年はセールが前倒しされる傾向となっています。日本でも2016年ごろからブラックフライデーと銘打ったセールが広がってきています。

日本でもさまざまな業態で広がりを見せているブラックフライデーですが、さらに"黒以外の色”を前面に押し出したセールもあるようです。

創業90周年を迎えたベビー用品大手の「アカチャンホンポ」が展開するセールは、その名も「レッドフライデー」です。11月18日から12月1日までの2週間にわたるセールで、ベビーカーやチャイルドシートといったおよそ300商品が30%から最大68%オフとなるものまで取りそろえられています。レッドには「赤ちゃん」にちなんだほか、バイヤーの「赤く」燃えるような気持ちも込めているということです。

他にも「グリーンフライデー」という言葉も生まれています。近年、ヨーロッパから広まったといわれる、サステナブル=持続可能な消費を啓発する運動を指す言葉です。ブラックフライデーと同じ日に「大量消費による廃棄の問題や環境汚染を見直し、持続可能な消費モデルの確立を目指す」というものです。例えばスウェーデン発の家具店・イケアでは「サステナブルな暮らしを始める」をコンセプトに、普段から店舗とオンラインストアでイケア製品の買い取りを行っていますが、11月11日から12月9日までを「グリーンフライデー期間」として、メンバー会員ならば買い取り価格が30%上乗せとなります。買い取った家具は再び販売され、第二の人生を歩むということです。

物価の高騰が続く中、こうしたサービスを上手に使って出費を少しでも抑えたいものです。そして、お得だからといって買い過ぎには注意したいところです。

© TOKYO MX