10年でFIRE達成した投資家が明かす、会社員が不動産投資が向いている9つの理由

FIREを目指すため、長期でリターンを得る手段として不動産投資を検討している方もいるのではないでしょうか。

そこで、構築国内最大規模の不動産コミュニティを運営する木村拓也 氏の著書『人生を逆転させる、サラリーマンの【不動産投資FIRE】』(ぱる出版)より、一部を抜粋・編集して不動産投資が会社員に向いている理由について解説します。


サラリーマンこそ不動産投資をはじめるべき9つの理由

給与だけで不自由なく人生をまっとうすることが難しいというのはもはや、ほとんどの社会人が認識する問題となっています。その結果、多くの人が「副業」「投資」といったワードに興味を持っています。

投資にせよ副業にせよ、様々なやり方や商品・業態があり、当然それぞれにメリットやデメリットがあります。一概にこれが良いとか、これさえやれば儲けられる、などと言うことは出来ません。しかしそれを承知で私は、「サラリーマンが」 「不自由のない人生を送るため」に選ぶのであれば不動産投資は最も有力な選択肢 であると考えています。

私が考える不動産投資がサラリーマンに向いている理由を1つずつご紹介していきましょう。

(1)管理業務を管理会社に委託できる

サラリーマンは当然ですが会社勤めという本業があります。残業が多い人もいるでしょうし、場合によっては休日出勤もあるかもしれません。ご結婚されている方ならば家族サービスの時間もあるでしょう。サラリーマンの副業や投資というのはそんな生活との両立が大前提です。

副業はもちろん、株式投資であっても頻繁にチャートをチェックしたり操作したり、案外時間を取られるものです。 しかし不動産投資は、一度勉強して物件を運用する段階までいってしまえば本当に自分は「何もしなくて良い」のです。

自分の所有している物件の管理は、それを専門に行う管理会社に全て委託します。掃除も入居付け(入居者探し)も基本的には管理会社まかせ。自分は本業や家族サービスに時間を全て注ぐことができます。

したがって、生活の中で割く労力としてはこれまでと全く変わりません。ほったらかしにしているだけで着実に収入が生まれます。FIREを目的としている人は勝手にそれが近づいてきますし、いざFIREを達成したあとはお金を稼ぐために時間をかける必要がなくなるので本当に自分の好きなことだけに時間を使うことができるようになります。

(2)安定性が高い

「投資」ときくと、ある種のギャンブルのような印象を持つ人も中にはおられます。確かに株式投資やFX、最近流行りの仮想通貨などは価格の上がり下がりがありギャンブル感覚で手を出す人もいるでしょう。

不動産投資は同じ投資であってもそれらとは大きく異なるものです。確かに土地の価格などは上がったり下がったりすることもありますが、本書で語っている不動産投資というのは「物件を買って家賃収入で稼ぐ」のがメインです。

賃貸物件に住んでいる人や住んでいたことがある人は考えて欲しいのですが、あなたの家賃は景気やその他の理由で上がったり下がったりしたでしょうか? しませんよね。毎月毎月決まった額を払っていると思います。 それはオーナーの立場からすると、決まった額が毎月必ず入金されるということです。

事実、リーマンショックのときも今回のコロナ感染症のときも、私の不動産収入が大きく変動することはありませんでした。

確実に本業の収入に上乗せさせることができるというのが不動産投資の強みなのです。

ゆくゆくはFIREしたい、と思っている人にとってもこれは大事なことで、仮に副業で月100万円稼げたとしても「5年後も10年後も同じように稼げるか」はわかりません。ある程度副業が軌道に乗っている人でも、これが不安で脱サラに踏み切れないという人も多いようです。しかし毎月決まった額が入金され、それが数十年続くであろうと確信できたのであれば、安心して会社を辞めることができます。

(3)長期的に利益が見込める

ここまで不動産投資のメリットを語ってきましたが、誤解しないでいただきたいのは、不動産投資というのは来年いきなり億万長者になれます、などというものではないということです。もちろん人によってはいきなり大きな金額を稼ぐ人もいらっしゃいますが、基本的には20年30年と長いスパンを見越してやるものです。

すぐにでもお金持ちになって贅沢をしたい、と思った人からすると拍子抜けかもしれませんが、逆に言えば 「子供の将来や自分の老後のため」といった人生設計のための収入源が欲しい人にとってはこれほどぴったりのものはありません。

流行りのビジネスはいつか流行りが終わったり新しい業態に置き換わったりするものですが、あなたが買ったマンション(不動産)は30年、40年と働きつづけてくれるのです。

(4)所得税や住民税を軽減できるかも

不動産投資をはじめると、支払う税金の額を軽減できることがあります。これは後ほど詳しく解説しますが、サラリーマンであっても不動産投資をすれば節税ができるのです。場合によっては毎年4月に、20万円や30万円といったまとまった還付金を受け取ることも可能です。

(5)生命保険の代わりになる

不動産を購入する際、「団体信用生命保険」という保険に入ることになっています。不動産投資は当然その分も含めて収益が出るように考えていくわけですが、逆に言えば今現在入っている「余計な保険」は全て解約することができるということです。

私自身も月に3万円ほど払っていた保険を解約しました。月に3万円なら年間36万円ですから、10年で360万円、20年なら720万円です。これは結構な金額ですよね。少なくとも会社の給与(年収)を36万円アップするのはそう簡単ではないはず。こんな意外な効果も不動産投資にはあります。

(6)将来の私的年金のかわりになる

前に触れた通り、20年後30年後に年金制度がどうなっているかは全くわかりません。全く貰えないことは無いかもしれませんが「年金があるから定年まで働けば大丈夫」と言えないことは明らかです。

今不動産投資を学び、サラリーマンというステータスを使って融資を受けて不動産を持つことができれば、その不動産は老後も家賃収入という安定した収益を生んでくれます。年齢を重ねて体力が無くなったとしても、自分自身が何か体を動かして作業しなければならないということはありません。基本的には毎月家賃が振り込まれるのを待つだけです。これはまさに「年金」の代わりと言えるのではないでしょうか。

(7)インフレ対策になる

今、世界の先進国の間でインフレが進んでいます。

インフレリスクとは物価が上昇することで貨幣の価値が相対的に下がることを言います。日本が実際に将来どうなるかはわかりませんし、専門家の間でも意見がわかれるところだと思いますが、20年後には現在の2倍の物価になると言う人もいます。もしその通りであれば、今1000万円の貯金をしていたとしても、20年後には(現在でいうところの)500万円の価値しかないということになります。

不動産投資はそんなインフレへのリスクヘッジにもなります。先程家賃収入は大きく変動することはないと書きましたが、20年、30年という長いスパンでみれば少しずつ相場は変動します。いきなり半分になることはなくとも、インフレすればそれに追随する形で多少は上がっていくのです。今貯金をしておくよりも、そのお金を使って「将来、そのときの相場で収入を産んでくれる仕組み」を手に入れておく方がインフレ対策になるのです。

(8)副業禁止の会社でもできる可能性がある

いまだに多くの日本企業は「副業禁止」を掲げています。それをもって自分に不動産投資ができるか、と心配するサラリーマンの方も多いと思いますが、私の知る限り多くの場合は問題ありません。後ほど紹介しますが、公務員の人であっても「何も後ろめたいことなく」不動産投資をしている例もあります。

そもそも会社における副業禁止というのは、それをすることで会社の仕事に支障が出たり、重大な機密が流出するのを避けたりといったことが目的です。

実際副業規定の社則をよく読んでみると「会社の許可なく他の事業体に属して収入を得ることを禁じる」と書いてあったりします。つまり「勝手に他の会社で働かないでね」と書いてあるわけです。当然ながら不動産投資はこれには当たりません。もちろん社則の書き方はそれぞれですが、本質的に「副業禁止」の目的には合致しないものですから、大丈夫なケースの方が多いのです。

(9)融資を受けやすい

詳しくはこのあと解説しますが、不動産投資というのは自分の貯金を使って不動産を購入するわけではありません。もちろん自己資産を使うケースもありますが、キムラ式不動産においては基本的に銀行融資を受けその資金を使って不動産を購入することを考えます。

その際、当然ですがあなたが融資を受けることができるのか、銀行側から審査されることになります。そのときサラリーマンというのは安定した収入があるということで非常に融資を受けやすいのです。

場合によっては、あなたより年収が高い個人事業主や経営者よりも、大きな額の融資を受けられる可能性があります。

これを私はよく サラリーマンのご褒美である、 と言っています。基本的にサラリーマンになる人というのは、これまで学校にまじめに通って受験戦争、就職戦争を勝ち抜いて、という人生を送ってきた人達だと思います。特に大企業と呼ばれる会社に勤めている人は、学生時代の勉強も含めこれまで「頑張って」きた人たちです。

ではその人たちがその頑張りに比例するお金を受け取れているか、というと必ずしもそういうわけではありません。 なぜなら日本の教育はお金の稼ぎ方を教えてくれないからです。だからお金の稼ぎ方を学んだ投資家や経営者の方が、学校の勉強を頑張ったサラリーマンよりも収入の面では有利になる、ということが往々にしてある わけです。

けれどそんなサラリーマンが受け取れる、頑張りに応じた成果が「融資を受けやすいステータス」であり、それを収入に変換してくれる装置が不動産投資なのです。

著者:木村 拓也
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