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三重県松阪市で2012年3月、神戸市の鉄筋工一瀬敦さん=当時(33)=の遺体が見つかった事件で、遺族と三重県警松阪署の捜査員らが20日、近鉄伊勢中川駅前(松阪市)で情報提供を呼びかけるチラシ約500枚を配った。今年3月に敦さんの母=当時(73)=が亡くなり、兄(48)は「犯人を知らずに死んだ母のためにも兄弟3人で呼びかけを頑張りたい。わずかな情報でも提供を」と訴えた。
チラシ配りに先立ち遺族は、敦さんと母親の遺影を手に、遺体が見つかった山林を訪れ、手を合わせた。
署によると11年11月20日夜、敦さんは同駅から職場の寮まで歩いて帰る途中で車にはねられ、約20キロ離れた山林に遺棄されたとみられる。
県警は当初、自動車運転処罰法違反(過失致死)容疑で捜査。21年、10年の公訴時効を迎える前に、敦さんが生きたまま遺棄された可能性もあるとして、公訴時効20年の保護責任者遺棄致死に変更した。