大改修の岡山城 早くも5万人突破 再オープン3週間 節目セレモニー

リニューアルした岡山城天守閣の入館5万人目となった森嶋さん(左から3人目)

 「令和の大改修」で生まれ変わった岡山城(岡山市北区丸の内)天守閣の入館者が24日、5万人を突破し、記念セレモニーが行われた。3日のリニューアルオープンから3週間での到達となり、新型コロナウイルス禍前の2019年同時期(2万6903人)の2倍近いペース。

 節目の入館者は岡山市の大学に通う孫ら家族4人で訪れた森嶋悦子さん(75)=静岡県清水町。セレモニーは天守閣前であり、市産業観光局の小川祥子局長らから岡山城の絵柄をあしらった烏城彫の盆などを手渡され「初めてのことで驚いた。城はとてもきれいで素晴らしく、一生の思い出になりそう」と話した。

 黒い外観から「烏城」の名で親しまれる天守閣は1945年の岡山空襲で焼失し、66年に鉄筋コンクリートで再建された。市は昨年6月に大規模改修に着手。漆黒の外壁を塗り直して耐震化を施し、市出身の歴史学者磯田道史さんの監修で展示内容を一新した。

 大がかりな改修は再建後初とあって話題を呼び、3日の再オープン初日は4399人が入館した。市は年間入館者数の目標についてコロナ禍前の1.3倍となる45万人を掲げており、小川局長は「この勢いを継続できるよう新たな企画を展開していく」と述べた。

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