里見倉敷藤花が防衛 13度目栄冠 藤花戦3番勝負、西山二冠に連勝

通算13度目の戴冠を果たし、伊東香織倉敷市長(左)から大山名人杯を受け取る里見倉敷藤花=倉敷市芸文館

 女性将棋の公式タイトル戦「第30期大山名人杯倉敷藤花戦」(日本将棋連盟、倉敷市、同市文化振興財団、山陽新聞社主催)の3番勝負第2局は26日、同市中央、市芸文館で指され、里見香奈倉敷藤花(30)=白玲、清麗、女流王座、女流王位=が119手で挑戦者の西山朋佳女流二冠(27)=女王、女流王将=を破り防衛。最多を更新する通算13度目の戴冠を果たした。

 女流棋界をけん引する“2強”の顔合わせは、里見倉敷藤花が単独トップの8連覇を、西山女流二冠が初参戦での栄冠を目指した。里見倉敷藤花が先勝して迎えた第2局は、同館藤花荘で午前10時に非公開で始まった。午後からは場所を同館ホールに移し、新型コロナウイルス禍で3年ぶりとなる公開対局を行った。

 居飛車を選択した先手の里見倉敷藤花に対し、西山女流二冠は向かい飛車で対抗。中盤に西山女流二冠が手厚い攻めで優位を築くも、我慢強く耐えた里見倉敷藤花が終盤の勝負手で逆転した。持ち時間各2時間を両者とも使い切った。

 同館アイシアターでは、大橋貴洸六段が、石本さくら女流二段を聞き手に大盤解説。公開対局と合わせ、将棋ファンら約310人が見守った。

© 株式会社山陽新聞社