サッカーW杯ドイツ戦を見て思い オリパラ関係者、両チームを応援

 カタールで開催中のサッカーワールドカップで日本がドイツを破り、日本に歓喜をもたらした。上越は東京オリパラ合宿招致や関わる交流、ドイツビールの祭典・オクトーバーフェストが開かれるなど、ドイツとの関係性は深く、日本の勝利を喜びながらも複雑な思いで見ていた人もいる。
 上越市は昨年の東京オリンピック、パラリンピックにおいてドイツのホストタウンとなって、同国の体操などの直前合宿を招致した。コロナ禍前は他競技の合宿や交流事業も数多く、ボランティアや市民が同国の文化に触れ、身近に感じることができた。
 市オリンピック・パラリンピック推進室長を務めた米川美樹さん(58、現板倉区総合事務所次長)は、試合前にドイツ国歌が流れると「久しぶりに聞いて、懐かしかった」と振り返る。同国の選手たちが来越した際に上越の子どもたちが披露した歌声が耳に残っていたという。試合は1点差の熱戦となり、「両チームに頑張ってほしかった」と話す。
 市国際交流員を3年間務め、両国交流の懸け橋となったドイツ人のディーツ・ヤニックさん(32)は「どちらが勝ってもおめでとうと言える。私のお父さんは負けて悔しいけど、日本にきれいなサッカーを見せてくれてありがとうと言っていた」と話す。
 8月5日で国際交流員を退任し、現在は兵庫県淡路市の会社に就職。23日から27日まで休暇を取り、「第二の故郷」という上越を訪れている。「どちらも応援したい。両方決勝トーナメントに行ってくれたらうれしい」と思いを話した。

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