パイレーツがベテラン・サンタナと合意 6年ぶりの大型FA契約に

メジャーリーグ公式サイトが関係者から得た情報によると、パイレーツはマリナーズからフリーエージェント(FA)となっていた36歳のベテラン、カルロス・サンタナと1年672万5000ドルの契約で合意に至ったようだ。一塁を本職とする選手がロースター内におらず、一塁手が補強ポイントとなっていた今オフのパイレーツだが、まずレイズとのトレードで崔志萬(チェ・ジマン)を獲得。ウエーバーでマーリンズからルイン・ディアスを獲得し、さらにサンタナを加えたことで一塁手の層は一気に厚くなった。

現在36歳のサンタナは、今季ロイヤルズとマリナーズで合計131試合に出場して打率.202、19本塁打、60打点、OPS.692を記録。2019年にインディアンス(現ガーディアンズ)で34本塁打、OPS.912の好成績をマークしたあと、3年連続でOPSが6割台にとどまっているものの、今季も打率より1割以上高い出塁率(.316)を記録しており、一発長打を秘めるパワーと球界屈指の選球眼は健在だ。今季最も守備シフトを敷かれた左打者であり、来季からの守備シフト制限の恩恵を受ける可能性が高いとみられている。また、平均以上の守備力や豊富な経験値に基づくリーダーシップも期待されている。

左打者のチェはキャリアを通じて左腕(通算OPS.589)よりも右腕(同.810)を得意としており、スイッチヒッターのサンタナは逆に右腕(同.777)よりも左腕(同.819)を得意としている。よって、チェとサンタナがプラトーンに近い形となり、対右腕時は一塁にチェ、DHにサンタナが入り、対左腕時はチェがベンチに下がり、サンタナが一塁に入る布陣が有力だ。

移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」によると、パイレーツがFA選手と総額672万5000ドルの契約を結ぶのは、2016年オフに救援右腕ダニエル・ハドソン(現ドジャース)と2年1100万ドルで契約したとき以来6年ぶりだという。サンタナがその「大型FA補強」の期待に応えられるか注目だ。

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