「理念に頼るだけでは勝てない」…今年の市長選全敗の「オール沖縄」勢力、那覇市長選総括

 10月23日投開票の沖縄県那覇市長選で擁立候補が落選した「オール沖縄」勢力は26日、那覇市内で同市長選を総括する会議を開いた。玉城デニー知事も出席した。出席者によると、那覇を含む今年の7市長選で全敗した結果を踏まえ、地域課題を勢力内で共有して選挙戦に生かす体制の構築が提案された。

 会議は非公開。玉城知事のほか、赤嶺政賢衆院議員や伊波洋一参院議員、県議会与党会派代表者や市議、労働組合関係者ら約30人が参加した。

 出席者によると、会議では候補者選考に向けた枠組みの在り方や選挙運動の展開の遅れなどの課題が指摘された。

 一方で、全県選挙の知事選や参院選で勝利しながらも市長選で連敗していることから、「(地域の選挙では)オール沖縄の理念に頼るだけでは勝てない」などと危機感を示す声も上がったという。

 会議後の本紙などの取材に玉城知事は「皆の意見が地域に、政治に反映していけるように頑張りたい」と述べた。

(大嶺雅俊)

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