【静岡豪雨】「きれいにみえるがみんな被害受けている」平日ボランティア終了で支援縮小も…被災住民「復興はまだまだ」

2022年9月、静岡県内に猛威を振るった台風15号から2か月が過ぎ、先週末で平日の一般ボランティアの活動が終了しました。しかし、浸水被害を受けた地区では「復興はまだまだ」という声が聞かれます。

<竹川知佳記者>

「静岡市清水区の大内公園です。27日までこちらが清水区のボランティア活動の拠点となっていましたが、28日から活動の縮小により閉鎖されます」

静岡市清水区だけで、これまでに約2800人が参加した台風15号の復旧・復興に向けたボランティア活動。一般ボランティアによる平日の活動は先週末で終了し、今後は「清水社会福祉会館 はーとぴあ清水」を拠点に、週末のみの活動となります。

<清水区災害ボランティアセンター 村松千春センター長>

「当初に比べると、依頼件数も減ってきていて、活動内容も初期のような長時間のものよりは、細かな手伝いの方が増えてきているので、週末に集中してやっていく」

27日には、災害ごみの仮置き場での受け入れも終了しました。静岡市は、災害ごみが推定で2万tを超えるとして、清水区内に2つの大規模な仮置き場を設けていました。

<清水区内に住む女性>

Qきょう最終日なのはご存じでしたか

「知っていた。うちはまだリフォームができていない。捨てたいものはまだあるが、でも、すごく親切にいろんな方たちがやってくださるので助かった」

静岡市などによりますと、開設当初は大内新田の仮置き場で1日あたり、車両250台がごみを搬入していましたが、最近は50台程度に減ったということです。

静岡市は今後、電話もしくは、インターネットで戸別収集の申し込みを受けるほか、静岡市葵区にある2つの清掃工場への持ち込みで災害ごみを受け入れるとしています。

規模を縮小する被災地での支援。しかし、床上まで浸水した地域では、復興に向けた動きが続いています。

<清水区に住む男性>

「子どもの小さい時に買ったキャンプ用品が泥だらけになったので、洗って、また乾かして。(復興は)まだまだと思う」

<清水区に住む女性>

「(家の)断熱材を取り外しました。寒くて仕方ない。どうしていいかわからないですよ」

床上20センチまで浸水した家では、壁の張替え作業が行われていました。

<清水区に住む女性>

「ボランティアさんには、側溝の泥をとってほしかったんですけど…」

自宅の片づけで手一杯のため、側溝の掃除はボランティアに頼みたかったといいます。しかし、他の地区と比べ、優先順位が低いと判断され、支援を受けられませんでした。

<清水区に住む女性>

「みんな来ても、『え、ここ本当に(水が)ついた(浸水した)の?』って言われるんですよ。みんなきれいっぽくみえるからわからないけど、みんな被害うけて、床上浸水で、大変な思いしているんです」

行政は、ボランティアともっとうまく連携してほしい。被災地からはそんな声も聞かれました。

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