ルール5ドラフトから大成した選手 近年の成功例をMLB公式が特集

今年のルール5ドラフトは日本時間12月8日、サンディエゴで行われるウィンター・ミーティングの場で開催される。18歳以下で入団した選手は5シーズン以内、19歳以上で入団した選手は4シーズン以内にロースターの40人枠に登録されなければルール5ドラフトの対象となり、メジャーリーグ部門で指名された場合は10万ドルと引き換えに移籍することになる。メジャーリーグ公式サイトのジョナサン・マヨ記者は、近年のルール5ドラフトで指名されて大成した「成功例」と言える選手を紹介している。

マヨ記者が最初に挙げたのは、アストロズの絶対的守護神として活躍するライアン・プレスリーだ。2012年オフのルール5ドラフトでレッドソックスからツインズへ移籍し、翌年デビューしていきなり49試合に登板。その後もツインズのブルペンの一角を担っていたが、カーブやスライダーの回転数の多さに着目したアストロズにトレードで移籍したあとに本格ブレイクし、今季は自己最多の33セーブをマークした。

レッドソックスで活躍中のギャレット・ウィットロックもルール5ドラフトでの移籍を経験した選手である。しかも、もともと所属していたのはレッドソックスの宿敵であるヤンキース。2020年オフのルール5ドラフトでレッドソックスへ移籍し、2021年は46試合にリリーフ登板して8勝4敗2セーブ、防御率1.96の好成績を残した。今季は先発で9試合、リリーフで22試合に登板。来季は先発ローテーション定着を期待されている。

オリオールズの主軸打者として活躍するアンソニー・サンタンデールもルール5ドラフトで指名された選手の1人だ。2016年オフのルール5ドラフトでインディアンス(現ガーディアンズ)からオリオールズへ移籍。2019年に93試合で20本塁打と頭角を現し、今季は33本塁打、89打点という自己最高の成績をマークした。

ほかには、高出塁率でチームに貢献するマーク・キャナ(メッツ)、先発ローテーションの一角を担うブラッド・ケラー(ロイヤルズ)、レイズで活躍して先日パイレーツへトレードされた崔志萬(チェ・ジマン)らもルール5ドラフトでの移籍を経験。ルール5ドラフトは他球団で埋もれている才能を発掘する大チャンスであり、今オフも思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれない。

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