「園長に法的責任があった」こども園の改善報告を静岡県が受理—牧之原・通園バス園児置き去り死

2022年9月、静岡県牧之原市の川崎幼稚園で3歳の女の子がバスに置き去りにされ、死亡した事件をめぐり、静岡県は、園側が提出した改善報告を受理しました。園側は「園長に法的責任があった」と報告しています。

3歳の園児が死亡した川崎幼稚園を運営する学校法人・榛原学園は、これまでに静岡県と牧之原市に改善報告書を提出していて、11月28日、正式に受理されました。

静岡県によりますと、改善報告の中で、園側は発生原因について、降車時の名簿の照合や運転手による車内確認の決まりがない、補助員が登園情報の確認を怠った、担任も保護者への確認を怠った—ことを認めました。その上で、「安全管理をつかさどる園長に法的責任があり、クラス補助や担任にも一定の責任がある」などと報告したということです。

<静岡県福祉長寿局 浦田卓靖局長>

「一部マニュアル等について盛り込んでもらいたい点があるものの、概ね適切であると判断した」

園側は、改善勧告に従い、送迎時や登園時などに関するマニュアルを新たに作成し、県は新ルールに基づいた運用を現地で確認しました。ただ、川崎幼稚園では、送迎バスの運行再開は予定していません。

また、静岡県は送迎バスを運行する県内の269施設に立ち入り指導した結果を公表し、過去、降車時に子どもの見落としをしたことがある施設が7件にのぼったと明らかにしました。そのうち、2件はクラス担任が気づくまで、数分間、車内に置き去りになっていたということです。

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