家事の負担軽減へ…ヤングケアラー支援が形に 10月から2世帯に支援員派遣 さいたま市、9月から事業

さいたま市役所=埼玉県さいたま市浦和区常盤

 埼玉県さいたま市は、ケアラー支援条例に規定された18歳未満のヤングケアラーに対しての支援員派遣事業に基づいて、10月から2世帯への支援員派遣を始めた。市子ども家庭支援課によると、掃除や洗濯などの家事支援を行っている。

 同条例は7月に施行され、9月から支援員派遣事業を開始した。家族らの世話をしている子どもが担っている家事、きょうだいの見守りや保育園への送り迎えなどの援助で、支援員を派遣する。全10区で40世帯と想定し、原則1回2時間、週2回の派遣を見込み、家庭の状況に応じて柔軟に対応するとしていた。市は今年4月、10区役所の支援課に子ども家庭総合支援拠点を設置し、相談を受け付けながら、支援事業を紹介している。

 市教育委員会が今年9月、小学6年などを対象に実施したヤングケアラーの実態調査によると、小6の235人が世話をしている家族がいると回答。世話の内容の質問(複数回答)の回答は、「見守り」(38.7%)、「食事の準備や掃除、洗濯などの家事」(34.0%)、「話を聞く」(27.7%)、「きょうだいの世話や送り迎え」(20.4%)の順だった。

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