海岸の漂着ごみ ドローンで回収 県やみずしま財団 倉敷で実証実験

海岸に漂着したごみをドローンで搬出する実証実験

 岡山県や水島地域環境再生財団(みずしま財団、倉敷市水島西栄町)は30日、小型無人機ドローンを使って海岸への漂着ごみを回収する実証実験を同市下津井地区で行った。ごみの搬出が難しい場所でもスムーズかつ安全に撤去できる方法を探る。

 関係者約10人が参加。海岸近くの公園から最大積載量30キロのドローンを飛ばし、約500メートル東の崖下にある砂浜に着陸させた。待機していたスタッフが漂着したタイヤと発泡スチロール製の浮き各1個をネットに入れ、ロープでドローンにつるして運び出した。

 県によると、漂着ごみは人が近づきにくい海岸にも多く、獣道や急坂で搬出しづらいこともあるため、ドローンの活用を思いついた。海ごみ対策を支援する環境省の補助事業に採択され、ドローンで新事業創出に取り組む一般社団法人MASC(マスク)(同市水島東常盤町)も協力した。

 県循環型社会推進課は「想定通り搬出できた。実用化に向けて実験を重ねたい」とし、同財団は「さらに費用対効果を高める方法を探る」としている。

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