相撲場が新設され活気みなぎる東九州龍谷相撲部 団体戦で全国切符を勝ち取る 【大分県】

創部13年目、新たな歴史のページを開いた東九州龍谷高校相撲部。10月の県高校新人大会の団体戦で初優勝し、全国高校選抜大会の出場権を手にした。さらに校内に相撲場が新設され、練習環境が整った。主将の右田英五郎(2年)は「これまで以上に稽古に集中できるようになった。全国で結果を出して、歴史をつくりたい」と決意を示した。

これまでの練習場は教室だった。床にテープを貼って簡易土俵を型取った。佐藤一真監督は「足の運びや力の入れ具合など、床の上ではけがの心配がありセーブしていたが、今は思い切り稽古できるようになった」と話す。

稽古はこれまで以上に熱が入る

部員は2年生5人、1年生6人と県内では大所帯となるが、全員が高校から相撲を始めた。心を一つにひたむきに目標に進むという「愚直一心」をスローガンに稽古に励む。佐藤監督は「柔道をしていた子であれば投げ技、サッカーであれば脚力、バスケであれば瞬発力と、それぞれの特徴が武器になる」と個性を生かした指導で強化してきた。

これまで県大会では個人戦での優勝はあったが、団体戦では初めて頂点に立った。「チーム一丸となって勝つことができ、総合力が高くなったことを証明できた。この勝利に満足することなく、さらに上を目指してほしい」(佐藤監督)と期待する。

相撲場には土俵の他、突っ張りの稽古などができるヒノキ製の「鉄砲柱」もある。選手のモチベーションは高く、稽古はこれまで以上に熱が入る。佐藤監督の指導のもと、四股(しこ)や摺り足(すりあし)、ぶつかり稽古など基本練習に汗を流していた。全国大会の出場が決まり、目標が一段階高くなったという。右田は「全国大会での入賞が目標。そのためには考えなくても体が勝手に動くようにしたい」と息を弾ませていた。

3月の全国高校選抜では団体戦入賞を目指す

(柚野真也)

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