たい焼きキッチンカー出発!24歳女性の挑戦 「笑顔届けたい」福井県で1月開業目指す

たい焼き販売で使うキッチンカーを準備する幸池美波さん=11月29日
キッチンカーのロゴマークを掲げ、支援を呼び掛ける幸池美波さん=福井県小浜市内

 災害ボランティアの経験を生かし機動力が武器のキッチンカーで人々を笑顔にしようと、福井県小浜市の女性が開業へ向けた準備を進めている。小豆などのたい焼きのほか、サバ缶を使ったオリジナルメニューを考え、災害現場での提供も検討している。福井県に特化したクラウドファンディングサービス「ミラカナ」で12月8日まで支援を募っている。

 県内スーパーの勤務経験がある幸池美波さん(24)は、退職後に都内のキッチンカーやたい焼き屋でアルバイトをしながら経営を学んだ。自身の好きなたい焼きのキッチンカーを始めようと9月に帰福した。

 固定店舗ではなく移動式のキッチンカーを選んだのは、災害などが発生した際に素早く駆け付けることができるため。3年前、長野県で災害ボランティアを経験した際、現地で炊き出しを行うキッチンカーと住民の笑顔に心が温まったという。幸池さんは「いろんな人たちを笑顔にしながらつながりを広げていきたい」と思っている。福井県嶺南地域のにぎわい創出にもつなげたいという。

 商品を手にした人に幸せな気持ちになってほしいと店名は「幸福のたいやき屋maru福」。来年1月下旬の開業を目指し、嶺南地域のスーパーや道の駅への出店を計画している。来春以降、サバ缶を使ったカレー味のたい焼きや、地元野菜をはさんだサンドイッチ風のたい焼きなどの販売も考えている。

 目標金額は60万円。メニュー開発費や開業資金に充てる。商品のたい焼きなどの返礼品を用意している。

 【ミラカナ】福井県に特化したクラウドファンディング(CF)サービス。県内でさまざまなプロジェクトを始める人の資金調達を応援するプラットフォームとして2018年に福井新聞社、福井銀行、レディーフォーが連携して始まった。21年からは福邦銀行も事業に参画した。累計支援額は1億6千万円、プロジェクトの達成率は93%(22年10月末時点)。

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