「糸魚川元旦マラソン」終了 生樹の会 高齢化やコロナ禍で〝走り初め〟継続困難

 新年恒例の「糸魚川元旦マラソン」が、主催関係者らの高齢化などにより実施の継続が難しくなり、終了とすることが決まった。コロナ禍前に行われた令和2年の第56回を最後とし、長年続けてきた行事に幕を閉じる。

長年親しまれたきた「糸魚川元旦マラソン」。令和2年に実施された第56回が最後となった(同年のスタート時の様子)

 主催する正覚寺(糸魚川市寺町1)の学習会「生樹(みき)の会」会長を務める山口明さん(71)によると、会場関係者の高齢化や新型コロナウイルス感染症拡大の影響で昨年、今年と2年続けて中止となったことにより、再開が難しい状況にあるという。関係者と協議し、現状を考慮して継続を断念。山口さんは「寂しい気持ちもある。残念だが安全に運営するためには致し方ない」と話している。
 昭和40年に始まり、毎年1月1日の未明に行われてきた。コース発着点となる同寺に子どもから大人まで大勢が集まり、寺の鐘の音を合図に一斉にスタート。新しい年を迎えたばかりの街中を、それぞれ新たな誓いを立ててすがすがしく走る。市民参加の走り初めとして親しまれ、参加者が100人を超えた年もあった。当初からの参加、関係者もいて世代を超えて受け継がれてきた。
 年末に入り、令和5年の実施について問い合わせが寄せられており、終了を伝えると惜しむ声も聞かれるという。問い合わせは山口さん(電025・552・4474)へ。

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