中村泰輝(日体大、海洋高出)が連覇 突き押しで圧倒、角界へ 全日本相撲選手権

 第71回天皇杯全日本相撲選手権大会が4日、東京・両国国技館で行われ、海洋高出身の中村泰輝(22、日本体育大4年)が2連覇を果たした。連覇は25年ぶり9人目(10度目)の快挙。日本体育大勢は3連覇となった。今後は大相撲入りする予定。既に幕下10枚目格付け出しの資格を持っている。

2年連続でアマチュア横綱となった中村(提供写真)

 決勝は10月の国体と同じく、日本体育大の先輩で現在相撲部コーチの松園大成(日体大職)と対戦。立ち合い、かち上げから右を狙いまわしは取れなかったが、突き起こしてから相手に入られそうになったところをタイミング良くはたき込みを決めた。突き押しあり、右四つからの寄りありと、圧倒的な力を存分に見せた。

決勝、中村(左)の立ち合い(提供写真)

 放送されたNHKテレビのインタビューで「アマチュア相撲生活最後の全日本選手権で、日体大のゼッケンを着けて優勝を飾れてうれしい。中村泰輝という名前が記録に刻まれて良かった」と笑みをたたえた。
 11月の全日本学生選手権決勝で敗れたことが頭にあり、「インカレ決勝で負けて1位と2位の違い、重さを感じた。優勝しないと意味がないと思っていた。(この日の決勝は)先輩だろうが関係なく、絶対に勝つという気持ちでいった。たまたま体が動いた」と振り返り、先月の悔しさも晴らした。
 卒業後は角界入りする意向。193センチ、175キロの大きな体で、〝大器〟との呼び声が高い。「監督と相談して、悔いなく(相撲部屋を決め)、自分がどこまで通用するか分からないが、上にいけるように頑張りたい」と決意を語った。
 大学1年時に全日本学生選手権を制し、1年で学生横綱のタイトルを獲得。今年は全日本学生選手権で準優勝だったものの、国体、全日本選手権を制し、7月のワールドゲームズ無差別級でも金メダルを獲得した。
 石川県津幡町出身。能生中―海洋高と6年間、親元を離れて糸魚川で過ごし、現在角界で活躍する仲間と切磋琢磨(せっさたくま)した。

◇三輪と村山が10回出場表彰
 三輪隼斗(28、ソディック、海洋高―日本体育大出)がベスト16。三輪と村山大洋(30、海洋高教、海洋高―日本体育大出)が10回出場表彰を受けた。
 第35回全日本小学生相撲優勝大会では5年生の部でニャムオチル・トゥブシンボルド(能生小5年)がベスト8。4年生の部の3位(昨年)に続き上位入賞した。

10回出場表彰を受ける村山(中央)と三輪(右)(提供写真)

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