430年前のクリスマス再現 市民ら「南蛮行列」 南島原で3年ぶり開催 

430年前の戦国時代のクリスマスを再現した「南蛮行列」=南島原市、有馬小

 戦国時代にキリスト教文化が栄えた長崎県南島原市北有馬町で、冬の恒例イベント「フェスティビタス ナタリス2022」(市冬のお祭り実行委主催)が3日、市立有馬小グラウンド一帯であり、地元住民や市内在住の外国人らが「南蛮行列」を再現した。
 日本で初めて創立されたイエズス会の中等教育機関「有馬のセミナリヨ」に伝えられたキリシタン時代の欧州文化を再現したお祭り。イベント名はラテン語で「クリスマスの祭り」の意味で3年ぶり26回目の開催。
 ハイライトの「南蛮行列」では、中学生や市内で働く外国人が使節に扮(ふん)するなど約70人が参加。たいまつを手にセミナリヨ跡から同校までの約1キロを行進し、一足早いクリスマスムードを演出した。
 参加した有馬小6年溝田乃川(のあ)さん(12)は「3年ぶりのイベントにみんなで参加できてうれしかった。430年前の町の歴史を体験できて南蛮人になったような気がした」と笑顔で話した。
 会場では農産物の展示即売会や大事MANブラザーズオーケストラのボーカル、立川俊之さんのコンサートなどでにぎわった。


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