島原城に新しゃちほこ 災害から守る守護神に 築城400年控え設置

天守閣屋上での据え付け作業を待つ、新たなしゃちほこの頭部分。奥は古いしゃちほこ=島原市、島原城

 2024年の築城400年を控え、外装改修工事が進む島原城天守閣(長崎県島原市城内1丁目)に6日、新たなしゃちほこ一対が据え付けられた。
 粘土製で高さ約1.7メートル、重さ約250キロ。窯業が盛んな愛知県高浜市の瓦職人が、先代のデザインを踏襲し手作業で仕上げた。
 島原城は1964年に高さ約33メートルの天守閣を復元。大規模改修としゃちほこの新調は初めて。先月撤去された古いしゃちほこは、同城内の屋外に展示予定という。
 同日は約10人が作業。それぞれ3分割されている新たなしゃちほこをクレーンでつり上げ、屋上で組み立てた。来年2月末には天守閣の改修完了を見込む。工事用シートが取り外されると、新たなしゃちほこを見ることができる。
 運営する島原観光ビューロー担当者は「先代のしゃちほこ同様、今後50~60年にわたって災害などから島原を守る守護神が据えられた」と感慨深げに作業を見つめていた。


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