運賃無料デー 公共交通の利用倍増 岡山市9月以降 通常の日曜と比べ

「運賃無料デー」で路線バスを利用する市民ら=7月24日、JR岡山駅東口バスターミナル

 岡山市は7日、市内の路線バスと路面電車を乗り放題とした7~11月の「運賃無料デー」のうち、新型コロナウイルスの流行「第7波」が収まった9月以降の4回は通常の日曜と比べて全ての実施日で2倍以上の利用があったと明らかにした。

 市議会で無料デーの影響を尋ねた質問に対し、大森雅夫市長が「公共交通はもちろんプラスになっているが、商業施設の売り上げアップなどにもつながっているだろう」と述べた。

 無料デーはコロナ禍で乗客が減少した公共交通の利用促進やにぎわい創出を狙いに2021年度に始めた。

 22年度は全8回の日程を設定し、7月24日にスタート。このうち9月25日、10月30日、11月3、20日の1日当たりの利用者数はバスと電車を合わせて約7万6千~約6万4千人で、通常の日曜に比べて最大2.4倍となった。最多は岡山城がリニューアルオープンした11月3日で、内訳はバスが約5万7千人、電車が約1万9千人だった。

 また平沢重之都市整備局長は、市のウェブアンケートで無料デーを使った人の約半数が「移動手段を公共交通中心に変えようと思う」「時々は公共交通を利用しようと思う」と答えたとし「今後の利用促進が期待される」と答弁した。

 運賃無料デーは25日にも行われる。来年度はコロナの感染状況や公共交通の経営状況などを踏まえて判断するという。

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