カブスが先発補強 今季14勝の右腕タイオンと4年6800万ドルで合意

今オフ、少なくとも1人は実績のある先発投手を補強したいと考えていたカブスが先発補強を実現させた。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、カブスはヤンキースからフリーエージェント(FA)となっていた先発右腕ジェイムソン・タイオンと4年6800万ドルの契約を結ぶことで合意に至ったという。元MVPのコディ・ベリンジャーと1年1750万ドルで合意するなど、今オフも積極的に動いているカブス。74勝88敗で地区3位に終わった今季からの浮上を目指す。

現在31歳のタイオンは、今季ヤンキースで32試合に先発して177回1/3を投げ、14勝5敗、防御率3.91、151奪三振をマーク。4年ぶり2度目の規定投球回到達を果たし、14勝は自己最多タイだった。マイナー時代の2014年とメジャー昇格後の2019年にトミー・ジョン手術を受け、2017年には精巣がんの疑いで離脱するなど、キャリアを通じて故障や病気に悩まされてきたタイオンだが、健康時の実力は折り紙付き。キャリアハイのシーズンとなったパイレーツ時代の2018年には191イニングを投げて14勝10敗、防御率3.20、179奪三振の好成績を残している。

カブスは昨オフ、3年7100万ドルの契約でマーカス・ストローマンを獲得。このストローマンとタイオン、実績十分のカイル・ヘンドリックスの3人が先発三本柱を形成することになる。今季台頭したジャスティン・スティール、キーガン・トンプソン、ヘイデン・ウェスネスキー、ハビアー・アサッドらが残りの2枠を争う構図だが、カーター・ホーキンスGMは「投手というものは何人いても十分ではない。できる限り層を厚くしたい」と話しており、さらなる補強に動く可能性もある。

今オフのカブスは、大物遊撃手の獲得を狙っているほか、FAとなったウィルソン・コントレラスに代わる正捕手の確保も急務となっている。ホーキンスGMはベリンジャーとタイオンの契約が正式に成立したあとも忙しい日々を送ることになりそうだ。

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