ドローン1機を亡失、糸魚川市消防本部、訓練中に制御不能

 糸魚川市消防本部の所有するドローン1機が、市内で操縦訓練の実施中に亡失する事故が発生していたことが分かった。この事故による人的、物的被害はなかった。機体の所在は不明。8日に開かれた市議会総務文教常任委員会で報告された。
 市消防の報告によると、11月20日に京ケ峰地区で行われた火災防御訓練で、着陸態勢に入ったドローンが強風で流され、制御不能となり機体を見失った。約1・5キロ離れた押上の海岸沖合200メートルに着水した可能性が高く、海岸線を捜索したが見つかっていない。
 機体は住家や交通機関の上空を飛行したと見られ、委員からは落下や接触の危険性が指摘された。竹田健一消防長は「今後このような事故が絶対にないよう今回の事故を十分に検証し、職員に指導していく」と安全管理の徹底を図り、再発防止に努めるとした。
 消防本部が所有する2機のうち、残る1機は修理中のため、現在飛行できる機体がなく、災害対応に備えて予備費を充用して早急に購入するとしている。亡失した機体の価格は80万円。運用体制が整うまでは市農林水産課所管のドローンを使用する他、市内建設業協会に協力を要請した。

訓練中に亡失した糸魚川市消防本部所有のドローン(同消防提供)

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