複数の秦野市議が職員に過重負担か 市が議長に改善申し入れ 深夜に議会対応要求、高圧的な態度も

秦野市役所(資料写真)

 神奈川県秦野市の複数の市議が、同市職員に深夜など勤務時間外の議会対応を求め、高圧的な態度で接していたことが8日、分かった。職員は身体的、精神的に過重な負担を感じていたといい、市は「ハラスメント行為を未然に防ぐ」として議長に改善を申し入れていた。

 関係者によると、市議は男性3人とみられる。ある市議は2年半ほど前から、複数の職員に対し深夜や早朝にメールや電話をし、高圧的な言動をしたとされる。

 これらの行為を受け、同市の高橋昌和市長は小菅基司議長に対し、電話やメールは原則勤務時間内でやりとりする▽高圧的な態度をとらないことへの配慮-といった内容を文書で求めた。文書は11月1日付。

 12月8日の市議会本会議で一般質問した吉村慶一氏(無所属)は「議会としても政治倫理審査会を開く事案で、個人を特定するべきだ」と指摘、議員の実名を公表するよう市側に求めた。同市の石原学政策部長は「個別案件については差し控えたい。政倫審が開かれるのであれば、適切に対応する」と答弁した。

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