海保新巡視艇が進水式 命名「なるかぜ」 長崎造船

進水する巡視艇なるかぜ=長崎市、長崎造船

 長崎市浪の平町の長崎造船で建造されている海上保安庁の新しい巡視艇の進水式が8日あり、「なるかぜ」と命名された。艤装(ぎそう)などを経て、来年3月に引き渡す。長崎海上保安部五島海上保安署に配備され、五島列島周辺海域の警備に当たる。
 今年4月に起工。全長約20メートル、幅約4.5メートル。総トン数は約26トン。建造費は約5億7千万円。赤外線を当てて海の状況を白黒映像で映す夜間監視装置や、電光掲示板で停船命令などを表示する装置を搭載する。逃走する船に対して、速やかに横付けができる接舷用の防舷物も装備する予定。
 式には海保関係者や中村亮県警本部長ら16人が出席。第7管区海上保安本部の島谷邦博本部長が船名を発表、支綱を切断した後、巡視艇がゆっくりと海に進んだ。島谷本部長は「交通手段が限られる離島で、緊急事態に船の活用が予想される。重要な戦力になる」と述べた。


© 株式会社長崎新聞社