飛行中のヘリで機関銃を誤発射 海自隊員を懲戒処分 銃口は機内に向いていた

海自横須賀地方総監部

 ヘリの飛行中、正しい操作手順を取らずに機関銃を誤発射し、機体を損傷させたとして、海上自衛隊は12日、横須賀教育隊に所属する40代の男性曹長を停職5日の懲戒処分としたと発表した。 

 横須賀地方総監部によると、男性は館山基地(千葉県)の第21航空群に所属していた2021年3月10日午後2時20分ごろ、大島東方の訓練空域を飛行中の哨戒ヘリSH60Kの機内で、7.62ミリ機関銃の銃弾1発を誤発射させ、燃料タンクや座席、隔壁を損傷させたとしている。けが人はなく、飛行に問題はなかったが、ヘリは訓練を中止し、館山基地に緊急着陸した。

 射撃訓練は洋上に機関銃を発射するもので、銃弾1発が不発弾となった。男性はこの1発を再装てんする際、操作手順で機外に向けるべき銃口を、機内に向けたまま作業をしたという。動機について「不発弾を海中に落下させる可能性が高いと思った」と説明し、深く反省しているという。

© 株式会社神奈川新聞社