「お城エキスポ」に一乗谷朝倉氏遺跡博物館など福井県内3団体出展 全国の歴史ファンに越前若狭の城の魅力PRへ

一乗谷朝倉氏遺跡博物館のPR動画の一場面。中央は「名誉お屋形さま」に委嘱されている春風亭昇太さん
丸岡城天守の新調タペストリーの前で出展の気勢を上げる「丸岡城天守を国宝にする市民の会」のメンバーら=坂井市の城小屋マルコ

 神奈川県横浜市で12月17、18日に開かれる日本最大級の城イベント「お城EXPO2022」に、福井県から福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(福井市)、県内の市町や観光協会が参画する「ふくい城巡りプロジェクト」、丸岡城天守を国宝にする市民の会(坂井市)の3団体が出展する。北陸新幹線県内開業に向け、趣向を凝らした展示やプレゼンテーションを通じて全国の歴史ファンに越前若狭の城の魅力をPRする。

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参加型ブースでもてなし 一乗谷朝倉氏遺跡博物館&城巡りプロジェクト 今年10月にオープンした福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館は、「ふくい城巡りプロジェクト」と連携し、嶺南地域を含めて県内の城文化を一体的にアピールする。同プロジェクトの出展は2年連続。

 共同で運営するブースは展示だけでなく、来場者参加型のコンテンツを準備。同博物館の石川美咲学芸員は、若狭国吉城歴史資料館(美浜町)の大野康弘館長らと嶺北地域と嶺南地域の城の特徴を語り合う「トークバトル」を展開する。テーマを変えながら両日とも2回ずつ行う。戦国職人体験と銘打ち、当時の武具や衣服に使われていた「組みひも」を作るワークショップもある。

 グッズ販売では「越前・若狭の5名城」として越前大野城、丸岡城、一乗谷城、佐柿国吉城、金ケ崎城の御城印セットをEXPO限定版で用意。越前和紙を使った一乗谷朝倉氏遺跡のシンボル、唐門のペーパークラフトも販売する。

 ブース以外でも、17日に石川学芸員が一乗谷城の研究成果を説明するセミナーを開催。18日は会場ステージで同博物館のPR動画を上映して来館を呼びかけるほか、嶺南の城巡りの魅力を紹介する。

巨大タペストリーで丸岡藩400年PR 丸岡城天守を国宝にする市民の会 2020年のオンライン出展を含め19年から4年連続の出展となる丸岡城天守を国宝にする市民の会は、「北陸唯一の現存天守・丸岡城」と銘打ちブースを構える。

 展示のメインは、新調した巨大タペストリー(横2.9メートル×縦2メートル)。これまでにない角度でドローン撮影した天守の空撮シーンで、丸岡城の迫力ある姿がブースにどんと鎮座する。

 さらに24年に迎える「丸岡藩400年」を大きくアピール。同藩は1624年、丸岡城主だった本多成重(なりしげ)が福井藩から独立し藩主となり藩政が始まった。本多家、有馬家と続く歴代藩主の名も紹介、りりしい天守の写真に400年の重みを重ね合わせる。

 また市教委国宝化推進室は、15年からこれまでの発掘調査成果や過去の丸岡城の様子などをパネル展示する。

 18日のステージ発表では丸岡高地域協働部の生徒たちや、丸岡城ファンを自認する東京の「百口城主」らが登壇、丸岡城の魅力をアピールする。ブースでは、御城印や丸岡城特別包装の銘菓の販売、ゲーム、丸岡城検定クイズなどの企画で来場者を楽しませる。

 

 

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