ご当地チェーン店舞台にリース詐欺…やきとりの旧「ひびき」元社長に懲役3年 犯行首謀「巧妙で悪質」

さいたま地裁=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 リース会社と虚偽のリース契約を結んで現金をだまし取ったとして、詐欺の罪に問われた、やきとりチェーン店を展開していた旧「ひびき」の元社長日疋好春被告(51)=埼玉県川越市霞ケ関北6丁目=の判決公判が13日、さいたま地裁(一場修子裁判官)で開かれ、一場裁判官は懲役3年(求刑・懲役4年6月)の判決を言い渡した。

 判決で一場裁判官は、同店の店舗内装業などを担っていた男性=同罪で懲役2年6月、執行猶予4年判決=と共謀し、リース会社から現金をだまし取った犯行は「計画的かつ巧妙で悪質」と非難。1年間で5回の犯行を繰り返しており、「常習性も認められる」と述べた。

 また、日疋被告は首謀者で、リース会社に一部被害弁済を行っていることなどを考慮しても「実刑は免れられない」と指摘した。

 起訴状などによると、日疋被告らは同店の店舗内装業などを担っていた男性と共謀し、2018~19年5月中旬ごろまでの間、旧「ひびき」がリース会社との真正なリース契約を結んで使用していた厨房(ちゅうぼう)機器などを男性が経営する工務店の所有物と偽装。別のリース会社に、旧「ひびき」とリース契約を結べば厨房機器の所有権を売却すると提案し、男性の工務店に所有権のない厨房機器をリース会社に購入させて虚偽のリース契約を締結。現金計5千万円以上を複数のリース会社からだまし取った。

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