福井県内NPOの女性職員が2014年頃から着服か 本年度分だけで100万円以上、懲戒解雇処分

 福井県越前市の委託を受けて市男女共同参画センターを管理運営しているNPO法人男女平等推進協会えちぜん(同市府中1丁目)が、同協会の口座から現金を着服し私的に流用したとして、女性職員を懲戒解雇処分としたことが12月14日、分かった。長年にわたり協会費預金と市の委託費の一部を不正に引き出したとされ、着服した金額は本年度分だけで100万円以上に上るとみられる。同協会は県警越前署に被害届を提出している。

 市はセンター管理運営の委託費として同協会に年間900万円前後を拠出している。公金が私的に流用されていた疑いがあり、会計をチェックする同協会と市の監査体制が問われそうだ。

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 関係者によると、職員は同センターで会計を担当し、2014年ごろから複数回にわたって着服を繰り返していたらしい。今夏に経費の口座引き落としが残高不足で滞り、使途不明金があることが判明した。

 協会の調査に対し、着服を認めているという。協会は10月末、懲戒解雇を決定し、被害額の返済を求めている。

 同センターは、1999年施行の男女共同参画基本法に基づく県内初の拠点として、旧武生市の下で2001年8月に発足。同協会が管理運営し、家庭での男女の役割分担や性の多様性などをテーマにした出前講座などを行っている。

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