ドローンを活用、島浦島へ物資輸送 県が実証実験

島浦島に向かって物資を運ぶドローン

 ドローンを使った離島への物資輸送の可能性を探ろうと、県は15日、延岡市で実証実験を行った。島浦島まで日用品や災害物資計5キロを運び、将来的な導入を見据え有効性を確かめた。
 人口減少が進む地域でのドローンを活用した物流のあり方を探ろうと、県は2020年度から県内の山間部で実証実験を実施。離島での実験は今回が初めてで、九州電力とKDDIスマートドローンでつくる共同企業体に委託して行った。
 浦城町から島浦町までは約5キロで、実験は高速艇やフェリーの運航時間、養殖場の上空を避けて実施。ドローンはあらかじめ設定されたルートを自動飛行し、水や非常食などを島に届けた。
 県は今回の実験をもとに、活用計画をまとめ、市に提供する。県中山間・地域政策課の湯地正仁課長は「採算性や使用頻度などの課題はあるが、災害時の物資搬送については有効な手段だと思う。実用化に向け課題を洗い出したい」と話していた。

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