【那須】大島の那須どうぶつ王国で16日、繁殖のため19日に高知県立のいち動物公園へ引っ越す雌のハシビロコウ「カシシ」を送る会が開かれた。
来園者50人が集まり、担当飼育員の松田英和(まつだひでかず)さん(43)が2013年から同園で飼育されているカシシとの思い出などを紹介。その後、展示場から獣舎に帰るカシシを全員で見送った。
「種の保存のためにも応援する気持ちで送り出したい」と松田さん。千葉県我孫子市高野山から訪れた主婦青木絵里子(あおきえりこ)さん(50)は「寂しいけれど、高知でかわいい赤ちゃんを産んでほしい」と期待した。
カシシは推定11歳。飼育下でのハシビロコウの繁殖は難しく、過去に4、5回お見合いしたが、うまくいかなかった。今回はアジア初の飼育下での繁殖を目指し、高知県の雄とペアリングする。
カシシは18日まで同園で展示される。