6年連続アニメの聖地に 新海誠監督「秒速-」舞台の栃木市など

「秒速5センチメートル」に登場するJR岩舟駅構内からの眺め=栃木市岩舟町静

 アニメツーリズム協会は16日、国内外のアニメファンの投票を参考に選んだ「訪れてみたい日本のアニメ聖地88 2023年版」を発表し、栃木県内からは映画「秒速5センチメートル」の栃木市と、「おもちゃのまちバンダイミュージアム」のある壬生町が選ばれた。ともに初回の2018年版から6年連続。

 「秒速5センチメートル」は、「君の名は。」「すずめの戸締まり」などを手掛けた新海誠監督の初期の作品。ひとりの少年を軸にして描かれる、独立した3本の作品からなる連作短編アニメで、転校によって離れ離れになった小学校の同級生のその後を描いた切ないラブストーリー。公開から15年たった現在でもファンの支持を集めている。

 栃木市では、中学1年生になった主人公の「貴樹」が、転校した小学校の同級生「明里」に会うために、東京から電車を乗り継いで向かうJR岩舟駅が、第1話「桜花抄」のクライマックスの地として登場する。

 「秒速5センチメートル」関係では貴樹の中学校がある東京都世田谷区、貴樹の転校先の鹿児島県種子島も「聖地」に選ばれている。

 「おもちゃのまちバンダイミュージアム」は2007年、かつて多くの玩具工場が集積していた、おもちゃのまち地区にオープン。超合金などの懐かしいおもちゃや、等身大のガンダムの胸像などを展示している。

 「聖地」はインターネットによる投票と、国内約160カ所に設置した投票箱への票を基に88作品、26施設、2イベント、117自治体を選定した。

 2023年版で新たに「聖地」に加わったのは、「バクテン!!」の宮城県岩沼市、「リコリス・リコイル」の東京都墨田区など7カ所。

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