美咲の鳥インフル 処分始まる 2.3万羽 岡山県、H5亜型確認

鳥インフルエンザが検出された岡山県美咲町のアイガモ農場((C)Google 県提供)

 岡山県は20日、同県美咲町のアイガモ農場で検出された鳥インフルエンザウイルスについて、遺伝子検査の結果、高病原性が疑われるH5亜型だったと発表した。県は家畜伝染病予防法に基づき、この農場が飼育する約2万3千羽の殺処分を始めた。

 県によると、感染したアイガモは飼育舎9棟のうちの1棟で確認された。飼育舎は「セミウインドーレス」と呼ばれる窓付きのタイプだが、通常は窓を閉めて飼育していたという。20日に現地入りした農林水産省の疫学調査チームが感染経路の解明を進める。

 殺処分は午前7時から開始。防護服を着用した県職員延べ150人が作業に当たり、午後3時現在で全体の27.0%に当たる6214羽を処分した。24時間態勢で作業を続け、21日の終了を見込む。殺処分したアイガモは焼却する。

 県は陽性の確定に伴い、半径3キロ圏内の養鶏場1カ所(約100羽)に鶏や卵の移動制限、3~10キロ圏の11カ所(約268万羽)に圏外への搬出制限をかけた。いずれも鶏などに異常は見つかっていない。周辺の4カ所には畜産関係車両の消毒ポイントを設置した。

 県内では10~11月、いずれも倉敷市の養鶏場3カ所で鳥インフルが確認されており、家禽(かきん)農場での発生は今季4例目となった。

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