1台23億円の独プーマ装甲車で欠陥発見 韓国メディアも関心...自国兵器に商機?

1台当たり価格20億円以上。世界で最も高価な装甲車として知られるドイツのプーマ装甲車で欠陥が発見され、ドイツ国防長官が追加購入中止を決定した。韓国各紙もこれを報じ関心を示している。

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聯合ニュースや韓国国営放送KBSによると、クリスティネ・ランブレヒト=ドイツ国防長官は20日(現地時間)、スロバキアを訪問した席で「防衛産業は遅滞なくプーマ装甲車を再修理する責任がある」と述べた。

ランブレヒト長官は前日の声明でプーマ装甲車の追加購入を中断すると明らかにしていた。これは、最近、ドイツ連邦軍の訓練過程でプーマ装甲車に一斉に欠陥が発見されたことによるものだ。

ドイツは来年から北大西洋条約機構(NATO)高高度即応統合任務部隊(VJTF)を率いることになれば、当初計画されたプーマ装甲車ではなく、以前のモデルであるマザー装甲車を代替投入する可能性があると強調した。

先週、ドイツ連邦軍歩兵中隊がニーダーザクセン州ベルゲンの戦闘兵力訓練場で訓練を行ったなか、動員されたプーマ装甲車18台すべてで欠陥が確認された。欠陥は電気部品で発生し、漏電も起こり、消耗品でも欠陥が発見された。

ドイツ陸軍は現在350台のプーマ装甲車を保有している。 ラインメタルとKMWが生産したプーマ装甲車はこれまで何度も構造的欠陥に苦しんできた。

プーマ装甲車の1台当たりの価格は1700万ユーロ(約23億円)とされる。これは構造変更と注文加工によるもので、プーマ装甲車は世界で最も高価な装甲車だと独FAZ紙は伝えている。

この報道をみた韓国のネットユーザーからは以下のようなコメントが書き込まれている。(ネイバーニュース・コメント欄)

「(韓国の)K2(戦車)やK9(自走砲)がさらに売れるだろうな!」「…ドイツ製が良いというのは昔の話になったな」「韓国防衛産業がんばれ」「ドイツは戦争がない国だからさ」「ドイツ製はそもそもコスパが悪いからな…」

韓国は最近、ポーランドとの間で戦車や自走砲などの大量供給することで合意している。ウクライナ戦争を受け、米国製兵器などの在庫が減少するなか、韓国製兵器のコストパフォーマンスの高さに注目が集まっている形だ。

先月22日、香港サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)は、韓国の兵器輸出が大きく増えたことに注目し、「世界4位の防衛産業輸出国である中国を抜く可能性がある」と報じた。

今年の韓国の同輸出額は170億ドル(約2.4兆円)規模と推定される。昨年時点で歴代最高となる72億5000万ドルの同輸出を達成しているが、そこから倍以上の増加となる計算だ。

※写真:© Boevaya mashina

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