週末にかけて警報級の大雪予想  交通機関の乱れに注意 ~中国地方でも過去には大規模な立ち往生も~

あす(木)から今週末にかけて、中国地方は、上空にこの冬一番の強い寒気が入るのに伴って警報級の大雪となる見込みです。

中国地方では、今週はじめに山地を中心にまとまった雪となりました。広島市郊外など南部でも多少路面が白くなる地域もあり交通機関が乱れました。

その時と比べて、今回の方が長い期間、そして多くの雪が降るおそれが出てきています。

今週のはじめに入った寒気と比べて、上空の下層(上空1500メートル付近)の寒気の強さは前回とそこまで大きく変わりませんが、上空の上層(上空5500メートル付近)の寒気が非常に強いため、山陰沖の海上で雪雲がより発達して中国地方に流れ込むおそれがあります。

あす(木)から週末にかけて降る雪の量は、中国山地の県境付近では新たに1メートル以上の雪が降る予想です。このため週末には北広島町八幡や庄原市高野といったアメダスの観測点では積雪が1メートルを超えてきそうです。

特にあす(木)夕方~あさって(金)は断続的に雪の降り方が強まり、場合によって大雪警報が発表される可能性があります。停電などへの備えも確認した方がよさそうです。

新潟県では記録的な大雪となり2日以上にわたって、大規模な立ち往生が起きましたが、過去には同じようなことが中国地方でも起こっています。

鳥取県の国道9号で2011年1月に起きたケースでは、雪で動けなくなった車両の数は1000台に達しました。短時間で一気に積雪が増えると、危険度が一気に高まります。中国地方整備局は不要不急の外出は控えるよう呼びかけています。

一方、中国山地の標高の高い場所以外でも、加計など芸北地域の市街地で50センチ前後の降雪となるほか、備北の市街地や南部の内陸でも10から30センチ程度、広島市郊外の安佐北区や安佐南区、佐伯区などでも10~20センチ程度降って広く積雪するおそれがあります。

今週はじめの雪では、広島市郊外などで路面が多少白くなった程度の地域でも、ノーマルタイヤの車が坂をのぼれずに立ち往生して渋滞を引き起こしたケースが相次ぎました。

今回の雪は前回よりも量が多くなる予想です。くれぐれもノーマルタイヤでの移動は控えてください。

金曜の朝は、沿岸部でも特に広島市中心部など県の南西部では多少雪が積もる可能性があります。交通機関が大きく乱れることが予想されます。今後も最新の大雪情報の確認をお願いします。

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