韓国有力紙「日本のバッテリー機器メーカーが韓国で売却打診中」

バッテリー機器メーカーのヒラノテクシード(HIRANO TECSEED)が買収先を探しているとの報道が韓国で出ている。

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韓国の有力専門紙「THE ELEC」は21日、業界情報をもとに「日本のバッテリー機器メーカーヒラノテクシードが会社経営権の売却を進めていることが分かった」と報じた。

続けて「(ヒラノは)最近まで国内(韓国)の多くの企業と接触し、買収意向を打診中」であるとし、「まだ売却対象が決まったわけではない。買収可否の程度を調べるレベル」であると伝えた。(当該記事URL=ハングル:https://www.thelec.kr/news/articleView.html?idxno=19227)

ヒラノテクシードは電池向け塗工機で日本最大手であり、韓国の二次電池メーカーとも取引があると伝えられる。

同メディアは、「ヒラノが会社を売却しようとしている理由は分かっていない」としつつ、「2018年から2020年までの売上と営業利益が継続的に減少したという点」や、「韓国と中国のバッテリー機器メーカーの水準が高まり、規模の経済を成し遂げ、競争力確保が容易ではないという点などが考慮されたものと見られる」と分析している。

SNEリサーチの調べによると、サムスンSDI、LGエナジーソリューション、SKオンなど韓国勢三社の電気自動車用バッテリー世界シェアは今年1~10月間で24.8%に達している。CATLやBYDなどを擁する中国が市場シェアでは先行しているが、中国市場向けが多い。中国以外の全世界市場シェアでは韓国勢が50%超を占めるなど市場攻略に積極的であり、関連技術の買収にも意欲的と考えられる。

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